解決までの道標


1)交通事故の相手が任意保険未加入の場合

交通事故では事故後すぐに警察に連絡するとともに、相手が任意保険に加入しているかどうか確認する必要があります。任意保険はほとんどの車が加入していると考えている人が多いかもしれませんが、実は8割程度の加入率しかなく、2割の車は任意保険未加入の状態で車道を走っていることになります。交通事故で双方に過失がある場合には、自分の保険会社が相手との交渉を行ってくれ、相談にも乗ってもらうことができます。しかし、自分に過失がなかった場合には、保険が動かないので、被害者自ら対応にあたらなければなりません。交通事故で負傷した場合には自賠責で120万円まで、死亡の場合には3000万円までの補償を得ることができます。しかし、この範囲を超える補償や物損については加害者に直接請求することになります。任意保険未加入の加害者は支払い能力がないことも多く、自衛策として、任意保険の特約として人身傷害補償保険や車両保険に加入しておくことが有効です。

2)交通事故における民事上の責任は損害の賠償

交通事故における加害者責任は3つに分かれます。
一つは業務上過失致死傷罪などの刑事罰、反則金・免許取り消しを科す行政罰、そして民事上の責任となる損害賠償責任です。
交通事故における損害賠償責任は民法の不法行為の規定が適用され、故意や過失で相手にケガを負わせた場合に、権利の侵害として責任を負うことになります。
賠償額の請求は加害者と被害者の間で大きな開きを生むことがありますが、その元となるのが過失の度合いです。
交通事故での過失つまり不注意がどの程度、加害者にあったかという点にあり、被害者の側にも注意義務がある場合は過失割合も問題に上がります。
不法行為が成立に関しては加害者に責任能力がある、損害が発生した、被害者の権利を侵害した、加害者の行為と損害に相当な因果関係がある点が必要で、先の過失割合は加害者と損害の因果関係に起因するものです。
また、被害者の請求の視点でみると不法行為による賠償額請求は損害および加害者の双方を知った時から3年、保険請求についても時効が定められています。

3)交通事故での和解斡旋といえば紛争処理センター

交通事故とは、誰もが加害者にはもちろん、被害者にもなりたくありません。しかし、車社会ニッポンにおいて、事故は不可避とさえいえます。
そんな事情の中、第三者の立場として加害者被害者双方の間に「中立な立場」で入り、和解斡旋あるいは審査を行うのが紛争処理センターです。いわゆる裁判外紛争解決機関(ADR機関)の一つです。1974年(昭和49年)2月に、交通事故裁定委員会として発足し、2012年(平成24年)に財団法人から公益財団法人へと移行しています。
実際、当該センターへの相談は(交通事故そのものは減少傾向にあるのに)高止まりとなっています。なお、2012年末までの相談受付の累計は約19万件、その中で示談成立が約12.5万件となっています。そしてその割合(相談件数に対する示談成立)は更に増加しており、当該センターの重要度は増しています。
もっとも、この結果は、当該センターが何もせず為しえたものではなく、例えば個々の事案業務処理の省力・合理化、事務処理能力向上あってのものです。

  • 1)交通事故でおすすめの弁護士は 不幸にして交通事故にあった場合、どう対処したら良いのでしょうか。 交通事故当時は、平謝りで誠意のある態度を見せていた加害者も交通事故から時間が過ぎると、態度が豹変して変わってくるものです …

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