自己破産をすると、信用情報機関のブラックリストに記載されたり、不動産を失ったりするなどいくつかのデメリットはありますが、精神的重圧からの開放や新しい生活を手に入れる代償と考えた時、メリットの方がずいぶん大きいといえます。
自己破産という言葉がいつのまにか独り歩きをし、事実と異なる情報で混乱している方を多くみかけます。
以下で、自己破産に対する誤解を 1 つずつ解いていきましょう。
[ 自己破産に対する誤解 ]
会社にばれる
国の情報誌である官報には掲載されますが、見ている方は少ないので、ばれる心配はほとんどありません。
また、破産を理由に解雇することは不当解雇にあたりますので、職を失うことはありません。
戸籍や住民票に記載される
戸籍や住民票に記載されることはありません。
選挙権がなくなる
選挙権は、憲法上認められた 国民の大切な権利ですので、なくなりません。
代わりに家族が借金を背負う
保証人になっていない限り、親・兄弟・夫婦でも支払い義務はありません。
一生お金を借りられない
信用情報機関に名前が載るのは
5年〜7 年程ですので、その期間を経過後はお金を借りることが可能です。
海外旅行に行けなくなる
免責決定が下りるまでの一定期間、海外旅行は制限されますが、免責決定後は 自由に海外旅行が可能です。
自己破産をした後に得た収入や財産も処分されてしまう
自己破産をして免責決定が確定した後(これを復権といいます。)に得た収入・財産は原則として
自由に使用することができます。
そのため、
自己破産をした後に得た収入や財産は処分されません。
給料がすべて取り上げられる
給料の中で差し押さえられてしまうのは
給料全体の1 / 4までです。
ただし、給料が28万円以上の場合は、28万円を越えた分はすべて差し押さえられてしまいます。
給料が28万円以上の場合は給料の額に関わらず手元に残るのは
21万円と考えるとわかりやすいでしょう。 。
[
給料が28万円に満たない場合 ]
残る分 :給料全額 × 3 / 4
[
給料が28万円の時 ]
残る分 :28万円 × 3 / 4 = 21万円
差し押さえ分:28万円 × 1 / 4 = 7万円
[
給料が28万円+αの場合 ]
残る分 :21万円
差し押さえ分: 7 万+α円
引越しができなくなる
同時廃止事件(財産がない場合)であればいつでも引越し可能です。
破産管財事件(不動産などの財産をもっている場合)は、破産手続き終了までは引越しをするのに裁判所の許可が必要です。
手続き終了後はいつでも引越し可能です。
家財道具をすべて持っていかれる
基本的に高価なもののみが差し押さえの対象となるので、生活するのに最低限必要なものは差し押さえられることはありません。
例えば、29インチ以下のテレビ・冷蔵庫・電子レンジ・エアコン・調理器具等は残すことができますし、99万円以下の財産は残すことができます。
[ デメリット ]
自己破産の申し立てが受理されると、債権者は督促ができなくなります。
弁護士、公認会計士、司法書士、税理士などの資格所有者は、資格停止になります。 (但し、免責まで)
住宅、店舗、工場などの不動産を失います。
私法上の資格制限として、後見人、保証人、遺言執行者などになれません。
5〜7年の間はお金を借りることができません。 (但し、公共料金の引き落としなどはできます。)
自己破産しても保証人には支払義務が残るので、迷惑をかけることになります。
国の機関紙である官報に掲載されます。(但し、一般の人が見ることはありません。)
自己破産者の本籍地の自己破産者名簿に記載されます。(但し、公にはなりません。)
自己破産者の本籍地の市区町村の身分証明書に記載されます。(但し、公にはなりません。)
一度免責を受けた後7年間は再び免責を受けることはできません。
[ 少額管財の場合 ]
住所の移転には裁判所の許可が必要です。
郵便物は破産管財人に届けられ、中身を見られてしまいます。
※ 但し、破産手続開始決定から破産手続終了までの間です。 。